健康診断や人間ドックの判定票には、AからEまでアルファベット順の判定が並びます。ここで受診者を最も混乱させるのが、健康診断の経過観察判定と「要再検査」「要精密検査」の線引きです。日本人間ドック・予防医療学会が策定する健診判定基準に準拠した各区分の役割を整理すると、その違いは明白になります。
「要再検査」は、異常値が出た検査項目について「その数値が一時的なブレなのかどうかを確かめるために、概ね1〜2ヶ月以内にもう一度同じ検査を行うこと」を指します。一方、「要精密検査」は、何らかの疾患が疑われる異常所見が見つかったため、「より高精度な専門機器(CT、MRI、内視鏡、組織生検など)を用いて、病気の確定診断をつけること」を意味します。これらに対し、「経過観察」は現時点で直ちに確定診断や治療を急ぐ段階ではないものの、一定期間後に再評価を行う枠組みです。
2026年最新の健診判定基準においては、単一年度の絶対値だけでなく「過去3〜5年間のトレンド(傾き)」を評価する経年比較アルゴリズムの導入が進んでいます。過去に「経過観察」とされた項目であっても、数値が右肩上がりに悪化している場合は、基準値内であっても要注意とされるケースが増えています。