提示される数字だけを見れば高額所得者に分類される検事だが、その労働環境の実態は熾烈を極める。彼らが手にする報酬は、決して安楽なデスクワークの対価ではない。
警察から送致されてくる被疑者の勾留請求期限は、法によって分刻みで厳格に定められている。逮捕から勾留決定までのタイムリミットに追われ、当直勤務の日には深夜・早朝を問わず容疑者の取り調べや現場検証に駆けつけなければならない。特に東京地検特捜部などの花形部署に配属されれば、数カ月にわたって私生活が完全に消失するほどの激務が待ち受ける。
何より重いのは、人の人生を左右する起訴・不起訴の判断を下す精神的重圧だ。冤罪を生んではならないという恐怖と、巨悪を逃してはならないという使命感。24時間体制で神経を研ぎ澄ます代償として支払われるのが、検事の給与という名の対価なのだ。