ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)での世界一奪還は、甲斐拓也のブランド価値を決定づけた。世界のトッププレイヤーが集う国際舞台で投手陣をまとめ上げた統率力は、メジャーリーグのスカウト陣の目にも留まることとなる。
近年のスポーツ経済の視点で見れば、MLBにおけるトップ捕手の年俸は20億円を超える水準が珍しくない。日本のプロ野球市場がMLBと比較して給与総額で劣勢に立たされる中、WBC戦士としての国際的評価と実績を持つ捕手を国内に引き留めるためには、NPBの枠組みにおいて支払いうる限界値に近い年俸提示が必須条件となった。
日本代表の正捕手を担ったステータスは、契約更改のテーブルにおいて最も説得力を持つカードとして機能した。