ジョジョシリーズの醍醐味である洋楽オマージュだが、バイツァ・ダストの元ネタは英国のロックバンド・クイーン(Queen)の代表曲「Another One Bites the Dust(地獄へ道連れ)」だ。荒木飛呂彦はロックのテイストをキャラクターの能力設定に見事に落とし込んでいる。
曲タイトルの直訳的ニュアンスである「また一人が倒れる」という凄惨なイメージは、早人を介して仗助たちの仲間が一人また一人と爆殺されていく地獄絵図と完璧にシンクロする。吉良吉影という冷酷な殺人鬼の美学と、静かに忍び寄るベースラインの恐怖が、作品のバックボーンとして脈打っているのだ。