視聴環境のシフトは、ネタのフォーマットそのものを激変させた。TVerの見逃し配信によって、深夜番組の尖った企画やニッチなお笑いが全国のファンにダイレクトに届くようになり、地方格差は完全に消滅したと言っていい。
さらに、Amazon Prime Videoの『HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル』をはじめとする配信特化型コンテンツや、Netflixが制作する大型コメディプロジェクトは、地上波の自主規制では実現できない過激な笑いとスケール感を提供している。こうしたプラットフォームは、芸人たちにとって牙を研ぐための実験場であり、一気にグローバルな評価を獲得するチャンスでもある。
テレビ番組の尺に合わせた「3分間の分かりやすいネタ」だけでなく、配信でじっくりと世界観に没入させる長尺の表現が評価されるようになったことで、芸人たちのクリエイティブはかつてない多様性を獲得した。