吉村貢司郎の最大の武器は、均整の取れた美しい投球フォームから繰り出される最高球速153km/hのストレートと、打者の手元で鋭く消えるように落ちるフォークボール(スプリット)です。東芝時代から定評のあった回転効率の高い直球は、打者の体感速度で150km/h後半に迫る伸びを誇り、高めの釣り球としても絶大な威力を発揮します。
さらに持ち球のバリエーションも極めて豊富で、カウントを稼ぐスライダー、打者の芯を外すカットボール、タイミングを外す緩急自在のカーブ、チェンジアップを巧みに操ります。トラックマンなどのトラッキングデータ解析によると、直球と同じ腕の振りからリリースされるフォークの落差と変化開始位置が絶妙であり、セ・リーグの強打者たちからも「低めの見極めが極めて難しい」と評されています。
プロ入り当初に見られた球数増加の課題も、捕手陣との対話を重ねる中で効率的なゴロ配球へとマイナーチェンジを成功させました。無駄な四球を激減させ、省エネかつ球威で押し込む投球術を確立したことが、現在の抜群の安定感に直結しています。