キャスティングの現場でも劇的なシフトが起きている。かつて民放のプライム帯ニュースといえば、社内のたたき上げアナウンサーが順当に昇進して座るのが定石だった。しかし現在、テレビ朝日の報道ステーションをはじめとする主要な報道番組では、外部人材の積極起用や若手抜擢が目立つ。背景にあるのは、視聴者の「ニュース解説への専門性」と「嘘のない生の言葉」への強い期待だ。
特にNHK出身のキャスターやアナウンサーは、長年培われた圧倒的なアナウンス技術と取材力、公平中立なパブリックイメージが高く評価され、民放各局からのヘッドハンティング対象として引っ張りだこの状態だ。単に顔が可愛い、愛嬌があるといった従来の基準ではなく、複雑化する社会問題を正確かつ分かりやすく噛み砕いて伝えられる真の報道力が、起用の絶対条件となっている。