北口から西口にかけて広がるエリアは、日本にいながらにして中国現地のメガシティへ迷い込んだかのような錯覚を抱かせる。いわゆる「ガチ中華」の集積地として知られるこの一帯では、容赦のない麻辣の刺激や羊肉のクミン焼きの香りが夜気を支配している。
かつて『孤独のグルメ』で描かれたような飾らない大衆中華の温もりを残しつつ、近年ではNetflixのフードドキュメンタリーで紹介されるような、中国各地の郷土料理や最先端のストリートフードをそのまま持ち込んだ新世代店舗が続々と台頭。日本人向けのアレンジを一切拒絶した本気の香辛料使いは、異国の本物を渇望する若い世代や外国人コミュニティを巻き込み、池袋独自の圧倒的な磁場を生み出している。