制裁が長期化し、決済規制の包囲網が重層化する中、現地での金銭移動を確保するための泥縄的な「抜け道」も進化を遂げている。特に注目されているのが、第三国で開設した銀行口座やカードを活用した決済手段だ。旧ソ連構成国であるカザフスタン、ウズベキスタン、あるいは中東のUAE(アラブ首長国連邦)などの金融機関で口座を開設し、そこから発行されたVisaやMastercardを利用してロシア国外との取引を継続する手法が横行している。
また、ロシア国内の消費者は、中国の銀聯(UnionPay)ブランドを搭載したデュアルブランディングカードの利用を模索してきたが、主要なロシア系発行銀行への制裁強化に伴い、銀聯ルートも年々狭まりを見せている。暗号資産(ステーブルコイン等)を活用したP2P送金や、無認可の地下銀行類似ネットワークを利用した資金移動など、規制と脱法運動のいたちごっこは今なお苛烈を極めている。