今回の事象において最大の関心事となっているのが、地上へ到達した成分の正体だ。国立科学博物館で隕石研究を牽引する米田成一グループ長らの研究チームは、回収された微小な物質試料や分光観測データの緊急分析を実施。その結果、太陽系形成初期の貴重な一次情報を含有する特定の岩石質組成であることが明らかになりつつある。
研究室から明かされた最新データによると、鉄やニッケルなどの金属成分とケイ酸塩鉱物が特定の比率で結晶化しており、小惑星帯から飛来した古代の物質である公算が大きい。これは単なる宇宙の破片ではなく、約46億年前に太陽系が産声を上げた当時の環境をそのまま真空パックしたような「宇宙のカプセル」だ。独自取材に応じた関係者は、「太陽系の進化史を書き換える糸口になり得る」と熱っぽく語る。