ジャスコとイオンの違いを理解するうえで最も根本的なポイントは、「会社名」と「店舗ブランド名(屋号)」の変遷にあります。結論から言えば、かつてのジャスコは店舗の屋号であり、現在のイオンはグループの総称であるとともに、ジャスコを含む複数のブランドを統合した統一店舗ブランドです。
ジャスコの誕生は1969年(昭和44年)に遡ります。三重県四日市市を拠点とする「岡田屋」、兵庫県姫路市の「フタギ」、大阪府吹田市の「シロ」という有力ローカルスーパー3社が提携・合併して誕生した合弁会社がルーツです。この合弁企業の正式名称こそが「日本ユナイテッド・ストアーズ・カンパニー(Japan United Stores COmpany)」であり、その頭文字を組み合わせて命名されたのが「JUSCO(ジャスコ)」でした。のちに岡田屋の経営者であった岡田卓也氏(現・イオングループ名誉会長総帥)らの主導のもと、全国の地方スーパーを次々とグループへ合流させ、巨大な小売チェーンへと急成長を遂げます。
一方の「イオン(AEON)」という名称は、ラテン語で「永遠」や「無限の時代」を意味する言葉に由来します。1989年(平成元年)のグループ創業20周年を機に、グループ全体の統一名称として「イオングループ」が制定されました。その後、2001年(平成13年)8月21日に運営会社自体の社名が「ジャスコ株式会社」から「イオン株式会社」へと変更されます。つまり、2001年から2011年までの約10年間は、「イオン株式会社(のちに事業会社としてイオンリテール株式会社へ分社化)が運営する、ジャスコという名前の総合スーパー」という二重構造が続いていました。