山わさび栽培の成否を分ける第一の関門は、プランターのサイズ選びと土壌環境の設計にあります。太く長い主根を真っ直ぐに伸ばすためには、物理的な障害のない深さと通気性が欠かせません。
植え付けのベストシーズンは、地温が上がり始める3月中旬から4月下旬(春植え)です。秋植え(9月下旬〜10月)も可能ですが、春に植え付けて夏場に葉を生い茂らせ、晩秋に肥大した根を収穫するサイクルが最も育てやすく収量も安定します。
土作りにおいては、市販の野菜用培養土に「赤玉土(小粒〜中粒)」と「パーライトまたは川砂」を2〜3割ブレンドし、圧倒的な水はけの良さを確保することがポイントです。粘土質の重い土や水が停滞する環境では、根腐れや根の分岐(又根)が起きやすくなります。
肥料設計においては、「チッ素(N)過多」を徹底的に避けることが鉄則です。葉を茂らせるチッ素成分が多すぎると、地上部ばかりが繁茂して地中の根がまったく肥大しない「葉ボケ」を引き起こします。元肥には緩効性化成肥料を規定量の半分程度に抑え、カリ(K)成分やリン酸(P)がしっかり含まれた肥料を選択してください。