陸上自衛隊において、オートバイは単なる移動手段ではない。情報小隊や偵察隊に配備され、災害派遣や有事の際に悪路を走破して現場状況を把握する重要な「装備品」である。
自衛隊で最初に本格導入されたオフロードバイクは、1970年代後半のホンダ「XL250S」だった。前輪21インチ・後輪18インチという当時の最先端オフロード性能を備え、機動力を一気に高めた。
ホンダからカワサキへ:採用車種の変革
XL250Sの成功を受け、自衛隊はより高出力で整備性に優れた「XLR250R」へと更新を重ねた。油冷エンジンと高い走破性は、自衛隊員の過酷な訓練に耐え抜いた。
そして2000年代以降、主力を担っているのがカワサキ「KLX250」だ。水冷単気筒エンジンとセルスターターを装備し、機動性と始動性が飛躍的に向上。キャブレター仕様からインジェクション仕様へとマイナーチェンジを重ねながら、長年にわたり陸自の足として運用されてきた。