SNSやネット上の知恵袋・掲示板などで頻繁に目にするのが、「ジャカルタ日本人学校に通わせても英語はまったく上達しない」「現地文化に触れられず、日本村の中で完結してしまう」という否定的な論調です。しかし、教育ジャーナリズムの視点で現地カリキュラムと児童生徒の実態を詳細に分析すると、そこには大きな認識のギャップが存在します。
まず「英語が伸びない」という俗説の真偽ですが、JJSでは小学部低学年からネイティブ教員と日本人教員のティーム・ティーチングによる少人数制英会話授業が組み込まれており、中学部では習熟度別クラス編成が採用されています。英検取得率も国内平均を大きく上回り、中学卒業段階で準2級〜2級を取得する生徒は珍しくありません。
ただし、「インター校のように英語で思考し、日常会話を完璧にネイティブ化させる環境ではない」というのは厳然たる事実です。校内での公用語は日本語であり、休み時間の友人同士の会話も完全に日本語です。この点を「バイリンガルになれない」と悲観的に捉えるか、「多感な思春期に母国語の抽象思考力・論理的読解力を盤石にできる」と肯定的に評価するかによって、学校に対する満足度は180度変わります。
もう一つの盲点は「子どもの運動不足とインドア化リスク」です。熱帯気候特有の猛暑や激しい大気汚染、歩道インフラの未整備により、日本のように「放課後に公園で走り回る」ことは物理的に不可能です。JJSの敷地内には広大な芝生がありますが、放課後は安全管理上、バスで速やかに各レジデンスへ送還されます。放課後の水泳教室やサッカー教室、テニススクールなど、アパートメント内で親が主導して運動機会を意識的に設計しなければ、深刻な体力低下を招く恐れがある点は見落とされがちな盲点です。