国内のビール市場に目を向けると、この合併構想が与える影響は壊滅的とも言えるインパクトを持つ。アサヒの「スーパードライ」とサントリーの「ザ・プレミアム・モルツ」が同一傘下に収まることになれば、国内ビール市場のシェアは半数を超え、市場のルールそのものが書き換わる。
これに対し、宿敵であるキリンホールディングス株式会社をはじめとする競合他社は強い警戒感を隠せない。キリンは近年、ヘルスサイエンス事業へのシフトを急いでいるが、本業である酒類・飲料分野で巨大なメガプレイヤーが誕生すれば、流通交渉力や価格決定権において圧倒的な不利に立たされる。業界関係者は「キリンが対抗してサッポロなど他社との連携を模索せざるを得なくなる」と指摘する。