アナベルは、一見すると古びたラグドール(布製の人形)だ。だが、その外見の素朴さとは裏腹に、背後には不安を煽るような話が積み重なっている。1970年代のアメリカで、ある看護学生のもとに贈られたこの人形が、「自分で動く」「部屋の中で位置が変わる」「メモが残される」といった怪現象を引き起こし始めたと伝えられている。
その後、超常現象の調査で知られるエド・ウォーレンとロレイン・ウォーレン夫妻がこの人形を引き取り、コネチカット州のオカルト博物館「ウォーレン・オカルト・ミュージアム」に保管した。現在も同博物館のガラスケースの中に収められており、「触れるな、開けるな」という警告文が貼られているという。
映画ファンなら『コンジアム』や『アナベル』シリーズを思い浮かべるかもしれない。ハリウッドの『ザ・コンジュアリング』ユニバースで描かれたアナベルは、映画用に再デザインされた陶器製の人形であり、実物の布製人形とは見た目が大きく異なる。それでも「実話ベース」というキャッチコピーが、世界規模での恐怖を生み出した。