「しなければよかった」と思う理由は、だいたい次のどれかに集約されます。第一に、手術後に体格や体調が変わった気がすること。第二に、攻撃性やマウンティングなどの行動が“期待した方向に改善しなかった”こと。第三に、術後の負担(回復の大変さ、通院、再診)が飼い主の想像より重かったことです。
ここで大事なのは、感情の中身を分解することです。「去勢のせいかもしれない」という感覚は自然ですが、犬の変化は年齢、運動量、食事、ストレス、学習パターンの影響も受けます。つまり、去勢が原因かどうかを決めるには、手術前後の条件を整理する必要があります。
後悔の波が大きくなるのは、“手術前に見込みを個別化していなかった”ときです。一般論で判断すると、あなたの犬にとっての確率が見えません。以降の章では、個別化するためのチェックリストを作っていきます。