雑多な人々と物資が混在する避難所は、極限状態のストレスと無秩序が支配する空間になりやすい。特に夜間の照明不足や、パーテーションで区切られただけの簡易な仕切りは、加害者にとって格好の「死角」を作り出す。2026年の今もなお、多くの自治体が指定する一時避難所では、男女別の動線確保や防犯カメラの設置といった基本的な防犯対策すら満足に行われていない。
加害者は外部から侵入する不審者だけではない。同じ避難所のリーダー格や、地域の知人といった「顔の見える関係」が牙をむくケースが後を絶たない。身近な人物だからこそ、被害者はその後の共同生活や地域社会での孤立を恐れ、誰にも相談できずに抱え込んでしまう。