近年、ウェアラブルデバイスの進化に伴い、頭部を前に突き出した姿勢(テック・ネック)で固定される人が急増している。頭部の重さは約5〜6キロ。これが前方に傾くだけで、首から背中にかけての筋肉には数倍の負荷がかかる。
最長筋の停止部である「乳様突起(耳の後ろ)」は、頭部を支えるダイレクトな連結点だ。頭が前に落ちると、この停止部が引っ張られ、筋肉全体が過緊張を起こす。結果として、起始部である骨盤や腰まわりにまで過剰なテンションが伝わり、原因不明の腰痛として発症する。腰だけを揉んでも治らない理由は、この物理的な連鎖にある。