通常、ゲーム発の流行語はプレイヤーが実際に体験し、物語のクライマックスや印象的なイベントを通じて広まるケースが大半です。しかし『エルシャダイ』は、ゲーム本編の発売(2011年4月)よりも半年以上前のPV公開段階でブームの頂点を迎えました。
この異例の事態を引き起こした最大の舞台が、当時最盛期を迎えていた「ニコニコ動画」や「YouTube」です。公式トレーラーが公開されるや否や、キャッチーなセリフ回しとスタイリッシュなビジュアル、独特の間合いがクリエイターたちの創作意欲を刺激。音MADやパロディ手描きアニメ、別作品とのマッシュアップ動画が怒涛の勢いで投稿されました。
その爆発力は凄まじく、2010年の「ネット流行語大賞」において「そんな装備で大丈夫か」が年間大賞(金賞)を獲得。さらに、返しのセリフである「大丈夫だ、問題ない」も同賞で銅賞に選ばれるという、上位独占の歴史的快挙を成し遂げました。
公式側もこの現象を柔軟に受け止め、販促イベントや公式グッズで積極的にネタを還元。発売前から「誰もが知っている国民的ネットミーム」へと駆け上がっていったのです。