米軍情報部は暗号解読(マジック情報)により、南九州における日本軍の兵力増強が当初予測の約3倍(約60万人規模)に達している事実を察知し、衝撃を受けました。これにより、ダウンフォール作戦の被害想定は天文学的な数値へと跳ね上がります。
統合参謀本部や米陸軍省が試算した連合国軍の死傷者数は、少なく見積もっても25万人から50万人、作戦が長期化すれば100万人を超えると予測されました。米軍は本土上陸作戦に備え、戦傷章である「パープルハート章(名誉負傷章)」を実に約50万個も一括発注して製造したほどです(この時作られた在庫は、現在に至るまで米軍の戦死傷者に授与され続けています)。
一方、日本側の被害想定はさらに壊滅的でした。米軍による猛烈な艦砲射撃、無差別爆撃、毒ガス兵器の使用検討に加え、日本軍の特攻と肉弾戦、食糧難による飢餓により、日本側の死傷者は軍民合わせて500万人から1,000万人に達すると見積もられていました。