走行中の車内は一瞬にして密室の惨劇の場と化した。「最初は酔っ払いの喧嘩かと思った」。事故車両の隣に乗り合わせていた30代の男性会社員は、青ざめた表情で当時を振り返る。「急に『逃げろ!』という叫び声が響き、雪崩のように人々が押し寄せてきた。床には血痕が広がり、靴やカバンが散乱していた」。
独自に入手した目撃証言によると、容疑者は駅間を走行中の車内で突如として刃物を流し込み、近くにいた乗客へ襲いかかったという。非常通報ボタンが押されたものの、車内スピーカーからの応答と現場の混迷により、乗客の避難行動は困難を極めた。ドアが開いた瞬間、駅ホームへとなだれ込む人波。現場はまさに凄惨なパニック状態であった。