過酷な映像が流れるたび、一部で「実は途中で車に乗っているのではないか」「スタッフがおぶって登ったのではないか」というやらせ疑惑が囁かれることもありました。しかし、実際の登山現場における舞台裏は、そうした疑念とは異なる厳格な現実があります。
テレビ局側は決して無謀な素人集団だけで登山を行っているわけではありません。現場には日本山岳ガイド協会認定のプロガイドをはじめ、登山経験豊富な専属シェルパ、さらには高山病や外傷に即座に対応できる救急専門医・看護師からなる医療班が常時帯同しています。
挑戦者が使用する特殊な歩行補助具の整備や、事前の高度順応トレーニング、登山道各所に配置された安全確保要員など、裏側では膨大な予算と人員を投じた安全対策が講じられていました。画面上では「無謀な挑戦」に見える場面であっても、現場の専門家によるバイタルチェックや天候判断がミリ単位で行われていたのが実態です。
それでも疑惑や批判が消えなかったのは、そうした徹底した安全管理の裏側を番組内で十分に説明せず、過剰に「極限のドラマ」として演出しすぎたことが原因と言えます。