芦屋川周辺を歩いていて誰もが感じる独特の心地よさ、その正体は「視覚的ノイズの圧倒的な少なさ」にある。全国的にも極めて厳しいことで知られる芦屋市の景観保護条例により、けばけばしい原色の屋外広告や巨大な看板は徹底して排除されている。視界を遮る高層ビルもなく、駅のどこに立っても六甲山の稜線がしっかりと視界に収まる。
住民一人ひとりが街の美観に対する強い誇りを持ち、建築物のデザインや色彩、街路樹の維持にまで気を配ってきた。その長年の積み重ねが、時代が移り変わっても色褪せない、凛とした街の品格を支えている。街並みそのものがひとつの共有財産であるという意識が、ここには深く根付いているのだ。