大手予備校が公表する最新データにおいて、東京女子大学の偏差値は学部・専攻により47.5〜55.0前後のレンジで推移しています。共通テスト利用入試における共通テスト得点率のボーダーラインは概ね65%〜75%程度となっており、かつてバブル期から1990年代にかけて早慶上智に迫る難易度を誇った時代と比較すると、数値上の難易度が落ち着いているのは紛れもない事実です。
しかし、この数値のみを切り取って「ブランドの失墜」と断定するのは早計に過ぎます。大手進学情報各社の入試アナリストは次のように指摘しています。
「現在の受験生や保護者が直視すべきは、女子大全体の定員充足率の二極化です。小規模女子大が苦戦を強いられるなか、東京女子大学は看板である現代教養学部の改組やデータサイエンス教育の導入など、時代に即した教育改革を果敢に断行してきました。表面的な偏差値の軟化は、受験生の安全志向や共学志望の分散によるものであり、教育の質そのものが低下したわけではありません」
実態として、教育関係者や採用担当者の間では「入学時の難易度に対して、卒業時の付加価値が極めて高い大学」としての評価が定着しています。入試のハードルが適正化したことで、むしろ実質的な学習意欲を持つ学生が手堅く進学する傾向が強まっています。