満田屋を語る上で欠かせないのが、囲炉裏端で焼き上げる伝統の郷土料理、味噌田楽だ。注文が入ると、熟練の焼き手が炭火の熾る炉端に腰を据え、手際よく串を並べていく。パチパチと音を立てて脂を落とす身欠きにしん、香ばしく焦げ目のつく丸餅、ふっくらとした生揚げ。素材ごとに異なる味噌を塗り分けるのが、この店の揺るぎない流儀である。
里芋には風味豊かな甘味噌、身欠きにしんにはピリリと引き締まる山椒味噌、そしてご飯をつぶして串に刺した会津名物「しんごろう」には、じゅうねん(エゴマ)の香ばしさが際立つ特製味噌がたっぷりと塗られる。熱々の串を頬張ると、炭火の香ばしさと味噌の芳醇な旨味が口いっぱいに広がり、素材の素朴な甘みを極限まで引き立てる。一口ごとに異なる味噌のグラデーションに、思わず唸らされる。