絵本『いるのいないの』がトラウマ級に怖い理由と結末の真相

絵本『いるのいないの』がトラウマ級に怖い理由と結末の真相

絵本『いるのいないの』がトラウマ級に怖い理由と結末の真相の概要と注目ポイントをわかりやすく整理しました。

本作『いるの いないの』は、文芸評論家の東雅夫氏が編者を務めた岩崎書店の「怪談えほん」第1期ラインナップとして世に送り出されました。ページをめくるごとに読者の神経をじわじわとすり減らすストーリー構成は、怪異の論理を知り尽くした京極夏彦氏の真骨頂です。

物語は、主人公の少年「ぼく」が、とても古いおばあさんの家にしばらく預けられるところから始まります。その家は現代の住宅とは異なり、天井が非常に高く、太い梁(はり)が幾重にも交差し、上部は昼間でも薄暗い闇に包まれています。少年はその天井の暗がりが気になって仕方がありません。「上の方に、だれかがいるような気がする」という得体の知れない気配に怯える少年に、縁側でお茶を飲むおばあさんは静かにこう言い聞かせます。

「うえを みなければ いいのさ。みなければ、いないのと おなじだからね」

この一見すると合理的な慰めの言葉が、少年の(そして読者の)注意を否応なく天井へと縛り付ける引き金となります。町田尚子氏が描く古民家の陰翳、畳の質感、そして画面の隅々で何かを凝視している「飼い猫」の視線が、読者の不安を最高潮へと煽り立てていきます。

伊藤 翔太
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伊藤 翔太

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。