幻の「大日映画」が配信解禁!大映と日活の伝説的名作が蘇る舞台裏の見逃せないポイントを徹底的にカバーしました。

日本映画の歴史を振り返るとき、ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を受賞し、世界に日本映画の存在を知らしめた『羅生門』の衝撃を無視することはできない。人間のエゴイズムと真実の不確かさを描いたプロットは、現代のサスペンスやミステリーの原点とも言える名作だ。

一方、太陽族映画の先駆けとなり、社会現象を巻き起こした『狂った果実』は、従来の倫理観を打ち破る斬新なストーリーテリングで世界中の若者を魅了した。この作品はフランソワ・トリュフォーらフランスのヌーヴェルヴァーグの監督たちにも絶大な影響を与えたとされる。形式美を極めた『羅生門』と、情動を解き放った『狂った果実』。この対極にある二つの傑作こそ、当時の邦画が持っていた底知れぬ多様性と革新性の証左である。