三兄弟の原点は、福島で過ごした少年時代にある。元小結・若葉山の祖父、元幕下・若信夫の父を持つ相撲一家に生まれ、常に先頭を走っていたのは長男だった。弟の若元春や若隆景は、メディアの取材に対して決まって「兄がいたからこそ今の自分たちがある」と言い切る。
弟たちが大関・関脇へと駆け上がる過程でも、精神的な支柱となっていたのは常に長男の存在だった。稽古場でどれほど弟たちが実績を積み上げようとも、土俵を離れれば三兄弟の絆は不変だ。兄の愚直なまでの努力を間近で見ているからこそ、弟たちもまた土俵で妥協のない相撲を取り続ける。