外務省で活躍されていた時代、雅子さまの装いは働く女性たちの憧れの的でした。当時のスタイルは、ネイビーやチャコールグレーといった端正なテーラードスーツに、鮮やかな幾何学模様やエッジの効いた配色のスカーフをラフに合わせた、実用的かつマニッシュな着こなしが印象的でした。
皇室に入られてからは、そのシャープなベースに柔らかな気品が加わります。スタンドカラーのジャケットに優雅に沿わせるコンパクトな巻き方や、デコルテを美しく覆うドレープ使いなど、TPOと皇室マナーに即した洗練へとアップデートされました。
自らの意志としなやかな知性を感じさせるスカーフ使いは、時代や立場が変わってもブレることのない雅子さまのアイデンティティそのもの。かつてのキャリアウーマンスタイルを進化させ、格式高いロイヤルファッションへと昇華させた軌跡が見て取れます。