権力のピラミッドにおいて、エンペラー(皇帝)とキング(王)は決して同格ではない。語源から見てもその格差は一目瞭然だ。キングの原義が特定の部族や土地を統治する首長であるのに対し、エンペラーはラテン語の「インペラトール(軍司令官)」に由来し、広大な軍事行動と多様な領土を総括する超越的な存在を意味していた。
王は自らの王国において絶対的な頂点に立つ。しかし、皇帝はその「王たち」の上に君臨する。複数の王国や自治領を統合し、文化や言語が異なる多民族を一つの帝国の庇護下に収めることこそが、皇帝という称号の本質である。この格付けの構造を理解すると、世界各地で繰り広げられてきた権力闘争の構図が鮮明に浮かび上がってくる。