「片付けられない症候群」という言葉は、医学的な正式病名ではない。しかし、その背景には高確率でADHD(注意欠如・多動症)やASD(自閉スペクトラム症)などの発達障害が潜んでいる。彼らにとって、片付けは単なる作業ではない。脳の「実行機能」と呼ばれる部分がうまく働かないため、どこから手をつけていいのか、どう分類すればいいのかが本質的に理解できないのだ。
「ゴミを捨てる」という単純に見える行為も、彼らの脳内では「ゴミ袋を用意する」「可燃と不燃に分ける」「曜日を確認する」「集積所へ持っていく」という膨大なマルチタスクに分解される。このプロセスのどこかで脳がフリーズしてしまう。結果として、部屋はまたたく間に機能停止に陥る。