海外ドラマファンにとって、「lie」という単語から真っ先に連想される名作といえば、実在の微表情研究者をモデルにした傑作クライム・ドラマだろう。20世紀フォックス・テレビジョンが制作を手掛けた『Lie to Me 嘘の瞬間』は、人間の無意識の仕草から真実を見抜く行動心理学者ライトマン博士の活躍を描き、世界中で爆発的なヒットを記録した。
主演を務めた英国の異彩俳優ティム・ロスの鬼迫に満ちた演技は、正義と嘘の境界線で揺れ動く人間模様に見事な説得力を与えた。心理サスペンスとしての緊張感だけでなく、「私に嘘をついてみろ(どうせ見破るから)」という挑戦的なタイトル自体が、ドラマ全体の核心を突く二重のダブル・ミーニングとして機能していたのである。