この庭園のもう一つの主役が、丹精込めて育てられた山野草たちだ。春にはカタクリやイチゲがひっそりと顔を出し、夏には涼しげなレンゲショウマが揺れる。秋になれば、飛騨の冷涼な気候が育んだ鮮やかな紅葉が園内を彩る。
派手なバラやチューリップとは異なり、日本の原風景を思い出させるような、控えめで凛とした美しさがここにはある。足元に咲く小さな花々に目を留めることで、普段は見過ごしがちな季節の移ろいを繊細に感じ取ることができるはずだ。植物好きのシニア層だけでなく、最近ではその素朴な美しさに魅了される若い世代のカメラ女子やクリエイターも増えている。