SNSや大手Q&Aサイトに寄せられる花束購入者の声を集約すると、「5000円払ったのに掌サイズに見えた」「写真と実物のギャップに落胆した」という不満が散見されます。一方で、「驚くほど立派で会場がどよめいた」という絶賛の声もあり、評価は二極化しています。この明暗を分ける要因はどこにあるのでしょうか。
取材を通じて浮き彫りになったのは、「花材の単価」と「注文時の伝え方」のミスマッチです。都内生花店のチーフフローリストは次のように語ります。
「お客様から『赤バラを中心に高級感を出してほしい』とご指定いただくと、1本500〜700円する上質なバラを複数本入れることになります。さらに大輪のユリなどを足すと、花材代だけで4000円を超えてしまい、本数としては6〜7本程度しか束ねられません。その結果、お渡ししたときに『思ったより本数が少なくて細い』という印象を与えてしまうのです」
コミュニティやレビュー欄を分析したところ、満足度が低かった購入者には以下の共通パターンが見受けられました。
- 花の種類を限定しすぎている:バラやカサブランカ、ダリアなど、1輪あたりの単価が極めて高い花材を指定したため、隙間を埋める枝物が削られてしまった。
- 広い会場でラウンド型を渡した:ホテルの宴会場やオフィスの大フロアなど、視線が遠い場所で手渡したため、25cm程度のブーケが遠目から貧弱に見えてしまった。
- ラッピングの広がりを計算していなかった:タイトでスタイリッシュな包装紙を指定したことで、外周の広がりが出ず、物理的な実寸通りのサイズ感にとどまった。
反対に、「大満足だった」と語る購入者の多くは、花材を特定せずに「明るくボリューム重視で」と依頼していたり、茎を長く取れる縦長のワンサイド型を選択していたりすることが分かりました。