劇場の巨大スクリーンで味わう圧倒的な視覚体験は、依然として金曜エンタメの王座に君臨している。デジタル配信が日常化したからこそ、わざわざ映画館へ足を運ぶ行為には「非日常の没入」という特別な価値が付加された。現在、日本の映画産業はかつてない活況を呈しており、メジャー配給各社が週末の興行収入を懸けて珠玉のラインナップを投入している。
業界を牽引する東宝は、国内外で絶大な評価を受ける是枝裕和監督の最新プロジェクトをはじめ、作家性と商業性を高次元で両立させた人間ドラマを続々と劇場へ送り出している。繊細な光と影、日常の機微をすくい取る映像美は、劇場の音響システムで鑑賞してこそ真価を発揮する。一方のワーナー・ブラザースは、ハリウッドの最先端VFXとグローバルな世界観を融合させたSF超大作で対抗し、IMAXやDolby Cinemaの座席を満席で埋め尽くしている。どちらを選ぶにせよ、金曜の夜に映画館の暗闇へ潜り込む体験は、日常のストレスを一瞬で霧散させる確実な特効薬だ。