造花とは異なり、天然の植物を使用する場合は「保水」「破損防止」「編み込みのテンション」に特別な配慮が必要です。
生花で花冠を作る場合は、使用する前日に深水でしっかりと「水揚げ」を行い、花びらに水分を行き渡らせておきます。切り分けた茎の切り口には、水を含ませた少量の脱脂綿(コットン)を巻き、その上からアルミホイルやパラフィルム(伸縮性のある防水テープ)を巻いてからフローラルテープで密閉します。この保水処理を施すことで、真夏の屋外であっても数時間は萎れずに瑞々しい状態を維持できます。
ドライフラワーやプリザーブドフラワー(カスミソウ、アジサイ、ラグラスなど)は、茎が非常に脆く折れやすい性質を持っています。ワイヤリングを行う際は、花首の直下に少量の木工用ボンドや硬化スプレーを吹き付けて補強してから作業に入ります。全体のボリュームは、細かな小花を密に束ねることで、破損を目立たせずにアンティークな風合いを演出できます。
公園や野原で楽しむシロツメクサの花冠は、道具を一切使わずに編むことができます。茎が長く太い花を2本選び、1本の茎の上にもう1本の茎を直角に重ねて交差させます。上側の茎を下側の茎の後ろへ回して手前に引き出し、2本の茎を束ねるように揃えます。この動作を繰り返しながら新しいシロツメクサを次々と足していくことで、しっかりとした編み目が生まれ、頭の形にフィットする輪が完成します。