グループ在籍時代、乃木坂46合同会社のもとで活動していた伊藤純奈(じゅんな)は、当時からその突出した歌唱力と存在感で異彩を放っていた。単なるアイドルの枠組みに収まらず、彼女の視線は常に生のお芝居、つまり舞台演劇の現場へと向けられていたのだ。ソニー・ミュージックレーベルズ関連のプロジェクトや各種公演を経て培われた舞台での佇まいは、卒業後の本格的な俳優活動における強固な土台となっている。
グループを離れてからの道のりは、決して平坦なものばかりではなかった。しかし、個人の力でオーディションや劇団のオファーに向き合い、地道に舞台作品へ出演し続けたことで、「元アイドル」という肩書はいつしか剥がれ落ち、一人の舞台女優としての評価が定着。客席の空気を一瞬で変える圧倒的な声量と細やかな感情表現は、演劇関係者の間でも度々話題に上るほどだ。