咽頭クラミジアがどのようにして喉に定着するのか、そのメカニズムを知ることは感染予防において欠かせません。
医学的に確認されている咽頭クラミジア感染経路オーラルセックス(フェラチオ、クンニリングス、アナルセックス)が全体の9割以上を占めています。感染している性器と口腔粘膜が直接接触することで、体液を介してクラミジア菌が喉の粘膜上皮細胞内に侵入・寄生します。ディープキスによる唾液感染の可能性もゼロではありませんが、口腔内の菌量がよほど多くない限り、基本的には性器・口腔間の粘膜接触が主たる感染ルートです。
菌に曝露してから症状が出現する(あるいは菌が増殖して検査で検出可能になる)までの咽頭クラミジア潜伏期間は、約1週間から3週間(平均2週間前後)とされています。感染直後に症状が出るわけではないため、直近の性交渉だけでなく、2〜3週間前のオーラルセックスを振り返る必要があります。
現代の性感染症外来で特に問題視されているのが「無自覚なキャッチボール感染」です。パートナーの性器にクラミジアが感染していても本人は無症状、オーラルセックスによって喉に感染した側も無症状というケースが頻発しています。喉は性器に比べて神経が鈍感であり、約8割が無症状のまま菌を保有し続ける「無症候性キャリア」となるため、知らぬ間に性器と喉の間で感染が往復(ピンポン感染)する温床となっています。