長年愛されている作品だからこそ、ネット上には誤った認識や事実と異なる言説も散見されます。その代表例が、ココロジョジョル 空耳 元ネタ解説にまつわる混乱と、公式原作台詞との境界線の混同です。
動画内で歌われているフレーズの中には、荒木飛呂彦氏が執筆した正規の台詞そのものと、原曲のメロディに語感を寄せるために意図的に微調整された「空耳的言い回し」が混在しています。例えば、ファンの間で有名な「おまえは今まで食ったパンの枚数をおぼえているのか?」という名言はそのままですが、一部の繋ぎの言葉や感嘆詞は、nobodyknows+の歌い回しに聴こえるよう絶妙な発音調整や単語の省略が行われています。
これに対し、ネットの一部では「原作にもその通りの台詞がある」と誤認してしまったり、逆に「公式がMADを公認・逆輸入した」といった根拠のない噂が独り歩きするケースが見られました。制作サイドへの取材記事や当時のメイキングログを精査しても、あくまで本作は一ファンによる二次創作であり、公式のタイアップ等ではありません。荒木氏特有の濁点混じりの叫び(「オラオラ」「WRYYYY」など)がヒップホップのスラングやフロウと偶然にも高い親和性を持っていたことが、リスナーの脳内で「まるで最初から公式が作ったかのような錯覚」を引き起こした要因と言えます。