作中の回想シーンや単行本のおまけページで描かれた緑谷出久の母親の若い頃は、現在のふくよかなシルエットとは対照的な、黒髪のショートカットが似合うスレンダーな美女でした。そのあまりの変貌ぶりに、読者の間でも「なぜここまで見た目が変わったのか」と大きな話題を呼びました。
引子の体型が太った理由について、原作者の堀越耕平先生はコミックスのキャラクター解説等で、「出久が無個性と診断されたことに対するストレスと罪悪感」が一因であると明かしています。
4歳の出久が無個性だと告げられた夜、ヒーローに憧れて泣き崩れる我が子を前に、引子は「ごめんね出久」と抱きしめて号泣することしかできませんでした。夫が単身赴任で不在の中、息子を一人で守り育てながら、「自分の遺伝のせいで夢を奪ってしまったのではないか」という自責の念を抱え続け、過食や心労が重なった結果として現在の体型へと変化したのです。この体型の変化は、単なるギャグ描写ではなく、母が背負ってきた深い苦悩と愛情の証でもあります。