多くの人が店頭で真っ先にするのが、「皮の色を確かめること」と「指で軽く押してみること」だろう。しかし、青果流通業の現場に身を置くエキスパートによれば、この二大基準だけに頼る買い方は非常に危険だという。
日本国内で流通しているアボカドの9割以上は、メキシコ産アボカドに代表される「ハス種」と呼ばれる品種だ。ハス種は熟すにつれて緑色から濃い紫、そして黒褐色へと変化する特徴を持つ。だが、ここで落とし穴となるのが輸入輸送時の温度管理だ。過剰な冷気に晒された果実は、完熟していないにもかかわらず皮だけが黒変する「低温障害」を起こすことがある。つまり、黒いからといって必ずしも食べ頃とは限らないのだ。
さらに、店頭で強めに押す行為は果肉を傷つけ、そこから急速な酸化を引き起こす原因になる。指で推測するだけのやり方は、自分自身の失敗を招くだけでなく、商品の傷みを早める悪循環を生み出してしまう。