世界的な資源高と環境問題が叫ばれるなか、日本国内でも食品ロスへの危機感はかつてない高まりを見せている。農林水産省が主導するフードロス削減推進プロジェクトにおいても、家庭や流通段階で規格外・過熟として捨てられる青果物の救済は最重要課題の一つだ。
この巨大な課題に対して、食品産業も本格的なアクションを起こしている。代表格が、大手フルーツ企業である株式会社ドールが展開する「もったいないバナナ」プロジェクトだ。流通過程で熟れすぎて店頭に並べられなくなったバナナを回収し、加工用原料やピューレとしてアップサイクルする試みは、飲食チェーンや菓子メーカーを巻き込んで急速に広がっている。
キッチンで一本のバナナを救う行動は、単なる節約にとどまらない。産業界の潮流とダイレクトに連動した、もっとも身近で効果的な環境保全アクションなのだ。