改めて振り返ると、本作が持つ世界観は極めて独特だった。売れないバンドマンたちが死後の世界で繰り広げるコミカルかつ切ないストーリーは、まさに青春ロックドラマとファンタジーコメディが奇跡的なバランスで融合した作品と言える。不条理な笑いの中に散りばめられた音楽への情熱が、多くの視聴者の心を掴んで離さなかった。
制作を手掛けた関西テレビと、音楽ソフトや映像作品で数々のヒットを世に送り出してきたポニーキャニオンのタッグは、当時のテレビドラマ業界においても異彩を放っていた。既存の枠組みに囚われない自由な発想と、実験的な演出手法の導入。それこそが、十数年が経過した現在でも色褪せない強烈な個性を生み出す原動力となったのだ。