和歌山県警察で公表される不祥事のリストは、年々その異様さを増している。地方公務員法に基づく懲戒処分が下される事案を見渡せば、職権の濫用、勤務時間中の私的行為、捜査情報の不適切な取り扱いなど、枚挙にいとまがない。処分が下されるたびに定型文通りの謝罪が繰り返されるものの、真の原因究明が行われている形跡は乏しい。
表向きには「個人の規範意識の欠如」として片付けられるケースが大半だ。しかし、処分の背景を詳細に精査すると、長年にわたる過酷なノルマ偏重主義や、前例踏襲の閉鎖的な職場風土が職員を精神的に追い詰めている構造が見えてくる。個々の警察官の逸脱行為を単なる倫理観の欠落として処理し、根本的な構造問題から目を背け続ける姿勢が、新たな火種を生み出し続けている。