「自然由来の無添加せっけんのほうが安心」「合成洗剤は手軽で汚れ落ちが良い」など、それぞれに支持者が存在する。どちらか一方が完全に優れているわけではなく、双方に固有の長所と短所がある。
無添加せっけんの最大のメリットは、生分解性の高さと肌への低刺激性だ。皮膚に残った場合でも皮脂や汗で速やかに中和されやすいため、敏感肌やアトピー素因を持つ人に好まれる。反面、冷水では溶け残りが生じやすく、洗濯槽に石鹸カスが付着して黒カビの原因になりやすい。使用量を誤ると十分な洗浄力が得られないため、適正な泡立てと丁寧なすすぎという手間が求められる。
一方、合成洗剤のメリットは圧倒的な利便性と安定した汚れ落ちだ。酵素や再汚染防止剤などの助剤が配合されており、泥汚れから皮脂・油汚れまで短時間で効率よく分解する。節水型のドラム式洗濯機や短時間のすすぎ1回コースにも適応できる点が忙しい現代人の支持を集めている。
ただし、合成界面活性剤は水で薄まっても界面活性作用を失いにくいため、すすぎが不十分だと衣類や皮膚に残留しやすいデメリットを抱える。それぞれの特性を理解し、洗う対象やライフスタイルに応じた使い分けが求められる。