ハズキルーペ会長・松村謙三の規格外な経営戦略と独独占裏話――その核心にあるのは、CM投資の先に見据えられた壮大なアセット再配置だ。豪快なCMで培った圧倒的な認知度は、単にルーペを売るためだけの仕掛けではない。自社ブランドの市場価値を極限まで高め、次なる買収交渉において絶対的に優位な立ち位置を確保するための布石だった。
現在、企業再生・買収(M&A)の現場で進行している最新の動きは、単なる光学機器にとどまらない。ヘルスケア、精密機械、さらには先端素材分野に至るまで、後継者不足や資金難に悩む優良な技術保有企業を傘下に収め、ハズキの持つ圧倒的な販売網と資本力で再生させるというスキームだ。豪快な広告展開の裏には、そうした日本産業の地殻変動を見据えた知られざる舞台裏と、緻密に計算された成功哲学が存在している。