『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』で初めて登場した守護霊の呪文「エクスペクト・パトローナム(守護霊よ、来たれ)」。主人公ハリーがホグワーツ魔法魔術学校でルーピン先生からこの難解な防衛術を学び、やがて湖畔で解き放った光の守護霊は、立派な角を持つ「牡鹿(スタッグ)」の姿をしていた。
なぜハリーの守護霊は牡鹿だったのか。その真の理由は、幼少期に生き別れた父・ジェームズ・ポッターにある。ジェームズは学生時代、未登録のアニメーガス(動物変身術)として牡鹿に変身する能力を得ており、友人の間では「プロングズ」の愛称で呼ばれていた。ハリーが放つ銀色の牡鹿は、血の繋がりを超えて父の魂と深くリンクしていた証であり、ハリー自身の「家族への憧れと強い守護の意志」が可視化したものだったのだ。