瞬獄殺が初めて格闘ゲーム史に姿を現したのは、1994年に稼働した『スーパーストリートファイターII X』でした。最終ステージで突如として画面外から乱入し、当時の絶対的ボスであったベガを一瞬で沈めた謎の拳士・豪鬼。この衝撃的なデモ演出こそが、瞬獄殺の原点です。
カプコンの開発陣がこの技を考案した背景には、当時のハードウェアの制約を逆手に取った天才的な発想がありました。当時のグラフィック容量では、数千発に及ぶ連打の全アニメーションを描き切ることが困難だったため、あえて「画面を暗転させてSE(効果音)と白光のフラッシュだけで超絶的な連撃を表現する」という演出手法が採用されたのです。
カプコンの瞬獄殺の元ネタとしては、古今のアクション漫画やカンフー映画における「目にも留まらぬ早業で相手を粉砕する暗殺拳」のイメージが色濃く反映されています。相手の魂を直接滅ぼす「一瞬千撃」のフレーズとともに、プレイヤーへ強烈なトラウマと憧れを同時に植え付けました。