柴崎健を語る上で避けて通れないのが、実の弟である柴崎愛蔵との関係です。アイドルとして華々しく活躍する愛蔵と、自由奔放に見える兄の健。この2人の間には、幼少期に端を発する根深い柴崎兄弟 過去のトラウマが存在していました。
家庭内の不和や両親の離婚問題に直面した際、2人はそれぞれ異なる防衛本能を獲得しました。兄の健は「周囲に愛想を振りまき、深く関わらないことで傷つくのを避ける道」を選び、弟の愛蔵は「怒りとストイックな努力で自分を守る道」を選んだのです。この生き方の乖離が、長年にわたる兄弟喧嘩やすれ違いの引き金となっていました。
しかし、健がアリサとの出会いを経て自分自身と向き合い始めたこと、そして愛蔵がアイドル活動を通じて仲間を見出したことで、2人の距離感にも変化が訪れます。ぶっきらぼうな態度の裏で健は弟のステージや成功を密かに気遣い、愛蔵もまた兄の不器用な変化を感じ取っています。直接的な和解の言葉はなくとも、背中を預け合うような兄弟特有の信頼関係が築かれつつあります。